配管サイズ(ラインサイズ)計算ツール
プラント・プロセス設計向けエンジニアリング計算ツール · 最終更新: 2026年3月
目標流速(液体:1–3 m/s、気体:10–30 m/s 目安)と流量から必要配管径を計算します。規格配管径への丸め、流速の確認まで一括で行えます。プロセス設計の早期段階での配管径仮定に利用します。
この計算ツールの用途
適切な配管径の選定は、配管システムの安全性、エネルギー効率、
コストのバランスを取るために不可欠です。配管サイズは流速、
圧力損失、エロージョンリスク、建設コストに直接影響します。
主な用途
- 概念設計・FEED段階での初期配管サイジング
- 推奨流速制限への適合確認
- 配管径選定が圧力損失に与える影響の評価
- エロージョン・騒音リスクのスクリーニング
計算式と方法論
配管径は目標流速を指定して連続の式を使用して計算されます:
D = √(4Q / (πv))
計算された径は標準配管サイズと比較して、最も近い実用的なオプションを選定します。
前提条件と制限事項
- 定常・単相流
- 均一な流速分布を仮定
- 圧力損失は直接考慮しない
設計上の注意点
流速制限は流体の種類、運転圧力、材質により異なります。
配管サイジングは常に圧力損失、ポンプ揚程、機械設計制約と
合わせて検討してください。
計算例
条件:
- 液体流量 Q = 100 m³/h(0.0278 m³/s)
- 目標流速 v = 2.0 m/s(液体の1〜3 m/sの範囲内)
方法: 必要断面積 A = Q/v = 0.0278/2.0 = 0.0139 m²。口径 D = √(4A/π) = √(0.0177) ≈ 0.133 m = 133 mm。
結果: 計算径 D ≈ 133 mm → DN150に切り上げ、実流速は ≈ 1.5 m/s に低下。
解釈: 計算した内径をそのまま採用せず、流速が制限内に収まるよう次の市販径へ切り上げます。切り下げ(ここではDN125、v ≈ 2.3 m/s)は圧損とエロージョンを増やすため、保守側は常に大きい配管です。
よくある誤用・注意点
- 目標流速だけでサイジングし、圧力損失予算を省くこと — 流速が許容内でも長距離では許容ΔPを超えることがあります。
- 二相流や高速ガスでエロージョン流速制限(API RP 14EのC係数)を無視すること — このとき流速ガイドラインは支配的でなくなります。
- 実スケジュール内径ではなく呼び径から断面積を計算すること — 丸めた口径が想定より速く流れます。
- フラッシュや二相サービスに単相液体の流速規則を適用すること — 運動量(ρv²)基準が必要です。
- 次の規格口径に丸めた後の流速を再確認せず、予備サイズを最終とみなすこと。
よくある質問
適切な配管径はどう選びますか?
流体に応じた推奨流速範囲内(液体:1〜3 m/s、気体:10〜30 m/s)になる配管径を選定します。その後、圧力損失がシステムで許容範囲内か検証します。
流速だけが配管サイジングの基準ですか?
いいえ。エロージョン流速制限、騒音制限、圧力損失予算、二相流の考慮も必要です。このツールは予備的なサイズを提供し、詳細計算で検証が必要です。
利用上の注意
- 更新: 2026年3月
- 用途: 予備エンジニアリング検討支援
本ツールは教育および概算検討を目的としています。計算結果は、前提条件、入力値、流体・材料物性、使用式の適用範囲によって大きく変わる場合があります。設計、調達、製作、運転、安全上の判断に使用する前に、重要な計算は必ず独立して検証し、適用規格・仕様書および正式な設計レビュー手順に従ってください。