用途
配管の支持間隔(サポートスパン)は、自重・内容物・保温材による曲げ応力と自重たわみがいずれも許容値以内に収まるように決定します。MSS SP-58/SP-69 や ASME B31.3 は、管径・材質・内容物に応じた標準的な支持間隔の考え方を示しています。本計算器は曲げ応力制限とたわみ制限の両面から、所定配管の最大許容スパンを概算します。
主な用途
- 水平配管のハンガー・サポート間隔の決定
- 保温・内容物充填状態での自重たわみの確認
- 大口径・高温配管のサポート計画とラック設計
- 既設配管のサポート不足・たわみ過大の診断
計算式と方法論
等分布荷重を受ける連続梁とみなし、曲げ応力制限から最大スパンを求めます。
L = √(0.33 × σ_allow × Z / w)(たわみ制限 δ ≤ 許容値も併せて確認)
ここで L は最大許容スパン[m]、σ_allow は許容応力[MPa]、Z は断面係数[mm³](外径・肉厚から算定)、w は単位長さあたりの荷重(管+内容物+保温材)[N/m]です。たわみは δ = w·L⁴ /(185·E·I) 等の式で評価し、一般に許容たわみ(例 2.5mm)以内に収めます。応力制限とたわみ制限の小さい方が支配スパンとなります。MSS SP-69 の標準スパン(水充填炭素鋼)目安: 1B 約3.3m、4B 約5.5m、8B 約7.3m。
前提条件と制限事項
- 等分布荷重を受ける単純・連続梁として近似する
- 集中荷重(弁・フランジ・分岐)は別途考慮が必要
- 熱膨張・風・地震などの動的・付加荷重は含まない
- 許容応力は運転温度での値を用いる必要がある
設計上の注意点
応力的に余裕があってもたわみが過大だと水溜まり・ドレン不良・振動を招くため、勾配配管では特にたわみ制限が支配的になります。弁・フランジなどの集中荷重付近にはサポートを追加してください。高温配管では許容応力低下と熱膨張による移動を考慮し、サポート形式(スライド・ガイド・アンカー)を適切に選定します。