ウェーバー数計算ツール
プラント・プロセス設計向けエンジニアリング計算ツール · 最終更新: 2026年3月
ウェーバー数 We = ρv²L/σ を計算します。液滴の分裂・合体、気泡形成、ミスト生成の挙動評価に用います。スプレーノズル設計、気液接触装置の評価に活用できます。
この計算ツールの用途
ウェーバー数は、流体界面に作用する慣性力と表面張力のバランスを定量化します。
液滴や気泡が安定を維持するか、変形・分裂するかを評価するために広く使用されます。
主な用途
- スプレーノズル・噴霧器の設計
- 燃料噴射・燃焼解析
- 気液接触器・吸収塔の評価
- 多相流での液滴分裂スクリーニング
計算式と方法論
ウェーバー数は次のように定義されます:
We = ρ · v² · L / σ
ここでLは液滴径などの代表長さです。
前提条件と制限事項
- 単一液滴または代表的な界面サイズ
- 均一な速度場
- 分裂モードや液滴サイズ分布は予測しない
設計上の注意点
低いウェーバー数は表面張力支配の挙動を、高いウェーバー数は変形・分裂の
可能性を示します。多相系評価にはレイノルズ数・フルード数と合わせて検討してください。
計算例
条件:
- 水滴(ρ = 998 kg/m³、σ = 0.072 N/m)
- 相対速度 v = 10 m/s
- 液滴径 L = 1.0 mm(0.001 m)
方法: We = ρ·v²·L/σ = 998·10²·0.001/0.072。
結果: We ≈ 1390 — 液滴分裂の臨界値約12を大きく上回る。
解釈: We ≫ 12 のため空気力が表面張力を圧倒し、液滴は微細なスプレーに分裂します。噴霧ノズルでは望ましい一方、分離器では液滴を保持・捕集するためWeを約12以下に抑えたく、同じ数でも設計意図は正反対です。
よくある誤用・注意点
- 液滴分裂は液滴径で決まるのに、配管やノズルの直径を長さスケールに使うこと — 両者で We が大きく異なります。
- 対象とする機構の臨界Weを示さず一般的な閾値と比較すること — 気流中の液滴分裂(約12)はジェットやシートの基準と異なります。
- 表面張力σを一定とすること — 温度や界面活性剤で大きく低下し、Weが直接ずれます。
- 微粒化には高Weだけが条件とみなすこと — 分裂に抵抗するオーネゾルゲ数(粘性)効果を無視しています。
よくある質問
ウェーバー数は何を予測しますか?
We = ρv²L/σ は液滴やジェットが保持されるか分裂するかを予測します。高We(液滴で>12)は分裂が起こりやすいことを示します。低Weでは表面張力が液滴を保持します。
スプレー設計でウェーバー数はどう使われますか?
スプレーノズル設計でWeは液滴径分布を決定します。ノズル出口の高Weはより微細な液滴を生成します。スプレー到達距離や蒸発速度にも影響します。
利用上の注意
- 更新: 2026年3月
- 用途: 予備エンジニアリング検討支援
本ツールは教育および概算検討を目的としています。計算結果は、前提条件、入力値、流体・材料物性、使用式の適用範囲によって大きく変わる場合があります。設計、調達、製作、運転、安全上の判断に使用する前に、重要な計算は必ず独立して検証し、適用規格・仕様書および正式な設計レビュー手順に従ってください。